[Bass] La Bella - White Nylon Tape Woundを張ってみた
以前、
Robert Bubby Lewis氏が来日された際に彼が使用していたMTDのベースを触らせてもらったんですが、それに張ってあった弦がとても好印象だったので一度使ってみたいと思い購入してみました。実は10月初旬に弦は届いており当時DingwallのZ3に張ろうとしてみたものの、予想通りB弦の長さが足りなかったため諦めて他のベースの弦が死ぬまで待っていたんです。で、同じくDingwallのSuper Jの弦をそろそろ張り替える頃合いだったので、早速試してみることにしました。
まず張ってみて驚いたのが弦の張力でした。一般的なラウンド弦に比べかなり緩いです。Dingwallの純正弦を張っている状態でのトラスロッド設定ではネックが逆反り状態になってしまうほどだったので、まずはトラスロッドを緩めて適正な反りにしてみました。そして張力が緩いので以前と同じ強さで弾いても振動幅が広く、Thomastikのフラット弦とまでは行きませんがそれに肉迫するほどの弾けっぷりがとても心地良いです。それほど弦が振幅するので、弦高も若干高くすることにしました。
そして手触りはとても滑らかですべすべしており、指の引っ掛かりがかなり少ないです。ですのでグリスした際の抵抗感はフラット弦のようでした。ただ本当にすべすべしているので、フレッテッドのベースではバイオリンやチェロなどでよく使うタイプのビブラート奏法は少しやりにくいです。
そして音色ですが、ブラックナイロンやフラット弦などが持つ丸みを帯びた音色と、ラウンド弦のブライトでアタックの強い音色の中間に位置するような音でした。ゲージが太いので全体的に低域の腰はしっかりしており、その中にアタック感もあるといった感じで決してギラギラせず全体的に優しい音色でした。と言っても決してモコモコではなくしっかり芯のある音なので個人的にはとても好みな出音でした。しかもこの音色がずっと変わらないそうで、コスト面も相当良いものと思われます。
ただ難点もいくつかあり、弦アースが取れないのでノイズを拾いやすい環境では常にブリッジに触れるなどの対応が必要になる可能性が高く、静かな環境で演奏される場合は要注意です。あとゲージが太く、Hi-Cは.043でLo-Bは.135のテーパーと固定ですが、Standardゲージが.060 .070 .094 .115、Lightゲージでも .050 .065 .085 .105と太めなので、各自のベースに正しく張ることができるかどうかも注意しなければなりません。
現在はまだ国内では一般販売はされていないようですので、すぐに欲しい場合は
海外の通販サイトを利用するしか方法がないのですが、国内での取り扱いはもう決定しているようです。三木楽器では早ければ年内に入荷するかも知れないとの事でした。ただ最初の入荷は4弦セットだけになるかも知れないようで、5弦セットも早く取り扱えるようお願いしている最中だそうです。6弦ベースやスーパーロングスケールなどをお使いの方は、今のところ海外サイトを利用した方が今のところ手っ取り早いかも知れません。
決してギラギラしていませんがしっかりした低音に芯のあるアタック。そして滑からな手触りのLa Bella - White Nylon Tape Wound。是非お試し下さいませ。
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