[Bass] Wyn Guitarsのベースを試奏してきた
いつも懇意にさせていただいている三木楽器の店員さんから、NAMM2012で仕入れた珍しいベースが入荷したとの情報を受け、出かけついでに早速試奏してきました。元々は同じくNAMMモデルのAlleva-Coppoloの試奏が主目的だったんですが、タイミング悪くちょうど売れてしまった所で、私が楽器店に到着した時、タイミング良く(悪く?)出荷する瞬間で少し物悲しい気持ちでしたが、その珍しいベースを見せてもらった瞬間、その気持ちは一瞬で吹き飛びました。
インパクトと説得力のあるその見た目に驚かされました。「Wyn Guitars」というメーカーのベースらしいです。まだ詳しい情報は店員さんも把握しきれていないので具体的なスペックは三木楽器のサイトにもまだ掲載されておらず、謎の多いベースですが、画像右の6弦は35インチスケールで指板材が特殊なココボロを使用しているらしいです。そして左の5弦は34.5インチスケールになっているようです。
また詳しい情報が入り次第、この記事にて追記したいと思います。
<2012/05/22 追記>
詳細情報が公表される前に二本とも売れてしまったようです。
弾いてみた感想ですが、一見両方とも似通った風に見えるのですが音はまるで違いました。6弦の方はかなり高域も低域もしっかりとしてレンジが広く、高域の出方はMTDとはまた違うカリカリ感がありつつ低音は図太くどっしりとした感じで、まさにハイエンドベース然とした音でした。それに対し5弦の方は6弦と比べハイの出方はそこまで強くなく、端的に言えばジャズベなどのオーソドックスなベースサウンドに図太さを加えたような、見た目に反して真面目な性格の音でした。ちなみにピックアップは両方ともNordstrandの同じタイプのものを装着しているそうです。そう考えると、使用する材による音の違いが明確に出ているのでしょうか。とても面白い比較ができて楽しかったです。ただひとつだけ気になったのは、6弦を弾いていると低フレットがちょっと遠く感じる所でしょうか。小柄な人にはちょっと厳しいかも知れません。
そして試奏の最中、店員さんから面白い話を聞かせていただきました。何でもこの「Wyn Guitars」のオーナーさん、何とウォルト・ディズニーで"ロジャー・ラビット"のアニメーションや、 "リトル・マーメイド"、 "美女と野獣"や "ライオンキングの監督を担当された方らしく、ウォルト・ディズニーで勤めている最中に自分が本当にやりたいことを見つめ直し、若いころから行なっていたギター製作の情熱が再燃し、ウォルト・ディズニーを退職して、ギタールシアーとしての道を歩み始めたというとんでもない経緯の持ち主だそうです。そんなエピソードを聞いただけでも、彼のギターに対する情熱が並ではない事がうかがい知れます。
そんな計り知れない情熱から生み出させる楽器は個性的で、公式サイトでは色んな木材を用いた鮮やかなベースを見ることができます。細かいオーダーも可能なようで、好みのセッティングを思い描いてみるのも楽しいと思います。是非お試し下さいませ。
NAMM2012にて。金属弦らしい高域の鳴りがしっかり出ているのがおわかりいただけると思います。Abraham Laboriel御大は未だ健在といった感じですね。素晴らしい演奏です。
<サイト内リンク>
Wyn Guitarsのベースを試奏してきた
Wyn Guitarsのベースを試奏してきた 2
Wyn GuitarsのベースがTOKYO GUITAR SHOW 2012に出展されるようです
<関連リンク>
Wyn Guitars
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