嗚呼、懐カシキカナ爆発卵
えーどうもこんにちは。
二夜連続で寝違えたOtomaniaです。
昨日、
活動漫画館でおなじみの"のすふぇらとぅ"さんが、ご自身のブログ"のす日和"で"爆発卵"の動画を紹介されてました。
のすさんの記事は
こちら
"爆発卵"の動画は
こちら
"爆発卵"とは何ぞや?と思われる方もいらっしゃると思うので簡単に説明させて頂きますと、かなり前の事なんですが"
探偵ナイトスクープ"という番組で放送されたもので、依頼内容といのは、生卵を電子レンジで加熱すると、一見普通のゆで卵なんですが
一口食べた瞬間に口の中で爆発するというデンジャラスな物体ができるので、それを実際に作って食べてみたいという内容だったんです。
当時私はこの放送をリアルタイムで見ていたんですが、のすさんも言及されてるように、
依頼者の方のリアクションが"ダチョウ倶楽部"にも負けないぐらいのクオリティで、爆発する度に何度も現れる
「危険ですからマネしないで下さい」のテロップ。あまりにも面白く印象的だったため、後日、放送を見た友人たちとは暫くその話題で持ちきりだったんです。
そして少し時間が経ったある日、ふとしたきっかけで友人宅に泊まる事になったんですが、泊まる前日にその友人と会話してた時、その"爆発卵"の話を切り出したところ、友人は
「爆発卵?何それ?」というリアクションが返ってきたんです。
その返答を聞いた瞬間、
私の中の小悪魔が騒ぎ出したんです。
そのお泊り自体はそれほど大層な意味は無く、土曜から日曜にかけて夜通し遊ぶというような、他愛も無い内容だったんです。にも関わらず、友人のご両親がとても親切な方で、土曜日の晩御飯を用意してくださるというご好意。当時、
鬼神の如き食欲を誇っていた私にとっては重畳の極みでした。ただ、日曜日はご両親が朝早くから出かけるため、食事は自分たちで何とかしなさいという事だったんです。
そういう経緯もあって、割と小さい頃から料理をしていたこともあり、友人は私に「お前の手料理が食べたいから何か作ってくれ。」と、
女の子に言えばちょっとした口説き文句かも知れないような事を事前に言ってきていたんです。まあでも自分自身も料理をするのは嫌いじゃないので、快諾したんです。
土曜日の晩御飯を終え、友人とそのご両親を交えて談話していた際、友人のお父さんが私に向かって、「そう言えば明日、ご飯を作るらしいねぇ。」なんて話を振ってきた際、友人のお母さんが「あ、それなら冷蔵庫にあるものだったら好きに使ってくれていいよ。今のうちに冷蔵庫の中見てみる?」と言ってくれたんです。私はご好意に甘えて、冷蔵庫の中を確認させてもらったんです。
卵がいっぱいありました。電子レンジもちゃんとありました。
これで舞台は完全に整いました。
翌日、夜遅くまで遊んでいたせいで私たちはお昼頃に目覚め、とりあえずご飯を食べようという事になりました。
いよいよここからが本番です。友人が部屋でゆっくりしている間、私は料理を作り始めました。時刻はもう既にお昼だったんですが、朝ごはんぽいものを作る事にしました。寝起きだからというのもありましたが、
ゆで卵(見た目)を食卓に並べるには朝ごはんのメニューが一番自然だからというのが最大の理由です。
私はまず、普通にゆで卵を作り始めました。
自分用のゆで卵を作り、友人の目を欺くためです。そしてその作業と平行しつつ"爆発卵"製作に取り掛かりました。しかしながらここで最大の問題点が。テレビで"爆発卵"の作り方はわかっていたんですが、実際に一度も作ってなかったんです。
最初はこのご飯を作っている最中に一度実験してみようかと思ったんですが、万が一失敗してレンジ内で爆発してしまったら、その爆発音で友人が気づく恐れがあったので、折角の計画を台無しにしたくないため、
ぶっつけ本番で挑みました。テレビでは常温の卵を加熱していたので、私は機転を利かせ、冷蔵庫に入っていた卵の加熱時間を少々長めに設定しました。
加熱終了のブザーを聞き、私は恐る恐るレンジの扉を開けました。外見は特に変化は無く、ひびも入っていませんでした。ひとまずそれを手にしようと思い、少し触れてみたところ、
卵のとんでもない熱さに驚愕しました。しかしその瞬間、
勝利を確信しました。
私はそっと殻を剥いて器へ。友人が乱暴に殻を剥くことにより、口に入れる前に爆発することに対しての防衛策です。そして自分の所には普通のゆで卵。準備は整いました。私はすぐさま友人を呼びました。何も知らない友人は半分踊りながら食卓へ。食卓へ着くや否や、友人はトーストを一口かじりました。そして続けざまに目の前にある卵に塩を降ってかぶりついた瞬間、
「ボフッ!!」という快音が部屋中に響き渡り、その直後、友人は
「んぐぅぉぉぉぅ!!」と言葉にならない声を発して転がっていました。ぶっつけ本番で大成功です。私は暫くの間、
顔中卵まみれでのた打ち回っていた友人を見て勝利の美酒(麦茶)に酔いしれておりました。
それからは友人の怒り鎮めるために時間を費やしました。そうしてひとまず場は治まったんですが、友人が「俺も"爆発卵"を作ってみたい。」と言い始めたんです。一瞬、仕返しをするつもりなのかなと思ったんですが、私はもうすでに"爆発卵"を知っているため、びっくりさせるという意味では効果が無く、「ひょっとしてもう一度自分の口の中で爆発させたいのかな。
こいつって本当はマゾだったのかな。」なんて思っていたら、
「("爆発卵"を)知らない誰かに食わせたい。」と言うではありませんか。
この瞬間私は、
模倣犯が誕生するプロセスと、憎しみの連鎖の仕組みがわかったような気がしました。
二次被害者になる人の事を想像するとちょっと気の毒に思いましたが、
自分が直接痛い目に会う訳じゃないので早速教えることに。さっき私が作ったレシピを丁寧に説明すると、友人は「とりあえず今実験してみる。」と言って、冷蔵庫の卵を電子レンジに放り込み、すぐさま加熱し始めました。その間友人は、「これで本当にできるのか?」と半信半疑でレンジの中を眺めながら呟いていたんですが、設定した加熱時間が終了する10秒ほど前だったでしょうか、
「ボフッ!!」と卵がレンジ内で大爆発しちゃいました。
暫しの沈黙の後、私と友人は互いに顔を見合わせ、そろりそろりとレンジの扉を開けると、そこには
見るも悲惨な光景が。卵が勢いよく爆発したせいでレンジの中はぐちゃぐちゃ。
深夜の駅前とかでちょくちょく見かける"酔っ払いの置き土産"、業界用語で言えば"ローゲー"みたいでした。
私たちは慌てて中を掃除したんですが、内部をよく見てみると、爆発の勢いがすごかったため、
レンジ内にあるメッシュ状の隙間の奥まで卵が侵入している始末。分解でもしない限り、奥まで掃除はできそうにありません。「とりあえず普段見える場所だけはきれいにしておこう。」と、私と友人は
アイコンタクトだけで作戦会議終えました。
(友人の)お父さん、お母さん、今だから言います。
10年ほど前、
レンジから硫黄のような臭いがしたのは私たちのせいです。ごめんなさい。
※注意:"爆発卵"は非常に危険です。決して真似しないで下さい。電子レンジでちゃんとしたゆで卵を作るのなら、今ならそういう器具があるのでそれをちゃんと使いましょう。
レンジでかんたん
たまごじょうず SH8092
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