[Bass] Truth - TJ4-002を試奏してきた
一見オーソドックスなジャズベ。しかしよく見てみると…そこには沢山のツマミとミニSWそして見たこともないピックアップが!そんな独創性溢れるベースを試奏してきました。
このベース、制作されたのは「
Truth」という愛知県に籍をおくブランドで、ギターやベースだけではなくウクレレも制作されてらっしゃるそうで、ウクレレでは結構有名だそうです。
まず目を引くのが冒頭で述べた通りツマミとミニSWの数で、基本的なコントール部分は2ボリューム1トーンなのですが、トーンツマミを引き上げるとアクティブモードとなり、コントロールプレートの隣に並んでいる小さめのツマミ3つがEQとなっており、そして同プレートにひとつだけ付いている小さなツマミがプリアンプのマスターボリュームになるようです。そして面白いのが4つ並んだミニSWで、これは各ピックアップのモードセレクター2系統分となっていました。具体的に言うと、ピックアップは2コイル仕様で、それぞれハムバッカーモード(シリーズ&パラレル)と、シングルコイルモード(2パターン)という4パターンをふたつのSWで切り替えるようになっていました。
音色はとてもオーソドックスかつユニークで、70年代ジャズベサウンドをより反応良くモダンにしたようなサウンドから、いわゆるスティングレイのようなミュージックマンサウンドまで色んな音が出せました。MMスタイル部分以外のピックアップのポールピースがバー状になっているのでとても反応が良く、音に取りこぼしのない印象がありました。個人的にはこういう反応の良いピックアップは好きです。図太く逞しい音ですがハイがこもっているのではなく、レンジが広くパンチのある出音でした。ネックジョイント部が台形になっていたり、6点留めになっているのも功を奏しているように感じました。
ただ気になる点もあって、プリアンプ部の操作性に難があって、そこからプリアンプの必要性に少し疑問を感じました。これはパッシブ状態ですでに中々良い出音だったため、無理してまでプリアンプを押しこむ必要性があるのだろうかと感じたからです。あとピックアップのタッチノイズがちょっと強かったです。これはノイズ処理など対策が必須だなと感じました。それをクリアすればとても多彩なベースなのには変わりなく、MMモード全開だとスティングレイ譲りのゴリゴリした野太い音が出るので、ピックで弾く方などロックなサウンドを好まれる方には向いているんじゃないかと思います。どうやら制作されてらっしゃる方もミュージックマンのあのサウンドがお好きなようで、そこから影響を受けてらっしゃるのがこのベースのサウンドによく反映されていたように感じました。
あと面白いのが、このTruthブランドには保証書が付いてこないそうです。なぜかというと、制作されてらっしゃるのは実質一人か二人なので、自分たちが作ったすべての楽器について死ぬまで責任をもって対応するから保証証を付けないのだそうです。そういった部分にも、自分たちが手がけたものに対する自負を伺えました。ちなみに今回のTJ4-004は、Truthブランドの進化の過程という位置づけらしく、新たに気づいたり改良点が見つかればどんどん成長させていくそうです。その他幅広くオーダーにも対応されるそうで、Truthというブランドに今後注目して行きたいと思います。
進化する逞しく太いTruthサウンド。是非お試し下さいませ。
<関連リンク>
Truth
Truth[トゥルース] TJ4-002 ~JAZZ BASS Type~ (NT/M) ベース | MIKIGAKKI.COM
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