[Diary] 小さな勇者
それは昨日の事でした。
2ヶ月ぶりの通院だったんですが、その日は生憎の雨。私はいつもより少し早めに出発することにしました。いつも通っているその病院は国道に面しているのですが、駐車場は病院の裏側にあり、駐車する際はそちら側に回らないといけないので、その日もいつもと同じように病院の前を通り過ぎ、すぐにハンドルを左に切りました。そして病院の裏に面した細い道に差し掛かると、雨除けの透明ビニールシートで覆われたベビーカーを押す女性と小さな男の子が前方に見えました。
最初の内は道の中央を歩いていた母子ですが、私の車のエンジン音に気づき、すぐに道路の端に寄り始めました。私は母子が安全な位置まで寄ってくれるまで彼女たちの歩幅に合わせ、雨の中ベビーカーを押す母親の姿を「大変そうだな」と思いながら徐行しつつ眺めていたんですが、その際ちょっとした出来事がありました。
母親の横を歩いていた男の子がこちらをキッと睨み、両手を広げて母親を護衛しだしたのです。
男の子が母親の真横にいた分、男の子一人分道路の幅が狭くなってしまっていたので、結果的には母親が自分の真後ろを歩くように諭していましたが、その男の子の勇気に感動してしまい、雨の中だったにも関わらず思わず窓を開け、「偉いな。その調子でお母さんを守ってあげや」と、親指を立てて男の子にエールを送りました。男の子はきょとんとしていましたが誉められた事はわかっていたようで、心なしか誇らしげな表情を浮かべていました。その様子に女性も嬉しそうに笑ってらっしゃいました。
雨の日に出かけるのも悪くないな。そんな風に思えた一日でした。
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