[Diary] 旧友とマジシャン
久しぶりに旧友と呑んできました。彼とは高校生の時からの友人で、元々は彼がバンドでドラム、私がベースというリズム隊を組んでいた時期もありました。一時期はセミプロドラマーだったので腕は確かです。そもそも彼ほど腕の立つドラマーは近所にあまりいませんでした。
その後彼は音楽の道から離れ、掃除屋さんに勤務し始めしばらく大阪を離れて、地元に戻ってきてから間もなく独立をしました。以前、彼が独立をしたと連絡をくれた際に私は「じゃあ独立祝いに、こっちのおごりで飲みに行こう」と約束したのがかれこれ1年ほど前。やっとその約束を果たせる時が来ました。
積もる話もあり、昔話もありと楽しい話に花を咲かせていた際、突然流浪のマジシャンが私たちのテーブルにやってきて、「マジックお見せしましょうか?お代は面白かったらでいいよ」と一言。面白そうだったのでお願いすることにしました。
聞くところによると、私たちが呑んでいたこのお店に初めて来たらしく、実は私たちもこのお店に来るのは初めてだったんです。こういう偶然が重なることってあるんだなと感じました。
そして見せてくれたテーブルマジックの面白い事。当初は10個ほどネタを見せてくれるはずだったのが、最終的には当初の倍ぐらいやって下さり、中にはタネまで教えてくれるサービスっぷり。とても満足でした。
その後そのマジシャンの方とお話をしていたんですが、どうやら東京の方のようで、本職はサックスプレイヤーらしいんですが、彼曰く「お店が潰れちゃってね、それで今こうやって(日本の)西側からマジックやりながら少しずつ東(東京)へ帰っていってる途中なの」との事。決して順風満帆とは言えない彼の人生。さぞかし苦労されてらっしゃるんだろうなと思った矢先、
「サックス、マジック、占い。ボクはこの3つしかできない人間なの。だから今こうやってるの」
ととても明るく、決して作られたものではない朗らかな笑顔を見せてくれました。そして楽しい話も終わり、最後に私たちが「とても面白かったです。これからも頑張ってくださいね」と言った次の瞬間、また朗らかな太陽のような笑顔で、
「ボクは絶対負けないよ!」
と力強く一言を残し、去って行かれました。
経済状況は決して芳しいとは言えず、自身の未来に対し悲観的になって自らの命を絶つ人も少なくないこの現在。こんな流浪のマジシャンのように生きることができれば、日本も少しは明るくなったりするんじゃないかなと思いました。そしてその後旧友と口を揃えて一言。
「やっぱり継続は力やな」
ひたすら明るく前向きに生きるマジシャンにおごった一杯のビールは、私たちの心をそれ以上に潤してくれた夜でした。
<あとがき>
旧友の徳永くんは現在、「
ハウスケアクリニックTokunaga」という掃除屋さんを経営しております。プロの掃除を体験したいという大阪にお住まいの方は是非ご連絡を!
Comment
またやりましょう(^O^)/
また時間が合えばどっか行こうぜー(´3`)ノ