[Bass] Thomastik(トマスティック)のフラット弦を張ってみた
昨日やってきたFGN(FUJIGEN/フジゲン)の5弦ジャズベースに早速Thomastik(トマスティック)のフラット弦を張ってみました。
FGN NCJB5-10R/AL & Thomastik-Infeld JF345 サンプル音源
1フレーズごとに両ピックアップ、ブリッジ側、ネック側、両ピックアップ(スラップ)と切り替えています。
昨日のサンプル音源よりさらに古臭くなった感がありますね。もう完全にスラップには向いていないかもです(笑。今回張ったThomastikですが、調べたところ、100年以上も前からバイオリンの弦などと製造している由緒ある弦メーカーのようです。特にここのフラット弦はジャズ方面の方なんかには人気があるらしく、私もその情報を知り今回に至った訳です。
実際に張ってみた感想としては、まず驚いたのはフラット弦なのに指に吸いつく感があるんです。低音源側は特に顕著で、巻き弦の間にほんの少しだけ隙間があるせいなのでしょうか。ある程度引けば皮脂や手垢ですぐ埋まっちゃう程度のものなので、張りたて独自感触なのかも知れません。弦の質感もしなりがあるようです。弦を弾いた後の「かえり」が心地良いです。
そして音については、フラット弦ならではのまろやかな音の中にもハリがあります。もう少し落ち着いてきたら、往年の古いサウンドに近づくのではないでしょうか。かの名奏者ジェームス・ジェマーソンのように何年も張り続ける事ができるかどうかはわかりませんが、このベースはオールドサウンド用として今後も使っていこうかなと思っています。
ただちょっとだけ難点があって、この弦の太さが1弦側から.043.056.070.100という風に割と細めなのに対し、5弦だけが.136というかなり太いセッティングになっており、今までにはないタッチに少々違和感があったりします。慣れの問題なのかも知れませんが、そこまでに至るには少し時間が必要かも知れません。
言い方を変えれば、弦の太さ以外は私の中では非の打ち所のない素晴らしい弦だと思います。一般的な弦より少々高いですが、一般的なラウンドワウンド弦と違い、長時間張り続けることを想定しているので、そういう意味では価値のある弦だと私は思います。
<2010/11/27 追記>
Low-B弦(.136)のボールエンド部分の太さには巻糸の巻きつけ方のせいか結構個体差があり、ものによってはそのままでは巻糸部分がブリッジに通らなくて弦を張れないものもありました。私の場合、巻糸を少し除去することで解決しまいたが、場合によればペンチを使って整形するといった処置を施す必要があるかも知れません。
一部のGOTOH製品やHIPSHOTのA-typeのような、ボールエンドを引っ掛けるタイプのブリッジなら問題ないとは思いますが、フェンダーのように弦を穴に通すタイプのブリッジが装着してあるベースはお気を付け下さいませ。
<関連リンク>
Thomastik-Infeld strings
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