往来する我がベース
前回の日記でMoonのベースを修理に出した事について書きましたが、実は今週の頭くらいに修理が終わって取りに行きました。そして当初の予定では、戻ってきたベースの最終調整を行った後、ちょこっとサンプル音でもUPしようかなと思っていたんですが、調整を突き詰めていった際、どうしても自分ができる範囲内では調整しきれない箇所が出てきたために、いつもお世話になっている修理屋さんにお願いすることにしました。
今回のベースは弦高を低めにするいわゆる「ローアクション」のセッティングにしてみたかったんですが、ネックの反りや弦高調整をいくら頑張ってみても、9フレット辺りから徐々に音が詰まり気味に。かと言って詰まらない所まで弦高を上げちゃうとローアクションならではの演奏性と良い意味でのおいしいバズが出ないんですよね。
で、悩んだ末に楽器屋さんに相談した所、修理屋さん曰く、一般的なセッティング状態で出荷されたものをローアクションにしようとすると、どうしても音が詰まったりするらしく、フレットすり合わせ等、相応の調整が必要になってくるとの事。ネックの反りや弦高の調整はともかく、フレットのすり合わせは流石に無理なのでお願いすることにしたのが今回の経緯です。
聞く所によると修理屋さん、元々はMoonの方らしく、現在Moonの営業をされてらっしゃる方は後輩になるらしいです。Moon在籍時は私が昔からとても好きなベーシストのメンテを担当されてらっしゃったとか。やっぱり餅は餅屋。メンテナンスはそういう方にお任せするのが得策だと思います。現にもう何度もお世話になっていますし、今度も納得の行く状態に仕上げてくれること間違いないと思います。来週末までにはベースが帰ってくると思いますので、戻ってきた際は可愛がってやることにします。
調整依頼の際に楽器屋の方が私のベースの状態をチェックされいたんですが、音を出してらっしゃった際に一言「これ、明らかに他のジャズベと(鳴りが)一線を画してますよね。ハイエンド系の鳴り方してますよ。いやぁ…本当にすごいですねぇ。(笑)」と嬉々と語っておられたのが印象的でした。35インチスケールのせいか、確かに鳴り方が一般的なJBとは違うんですよね。別に自分がベースを作った訳ではないんですが、そういう風にいわれると何か嬉しかったです。(笑)
その際にSadowskyのジャズベースも試奏してきたんですが、通常のジャズベと違い一回りボディ形状の小さいディンキータイプだけあって小ぶりで若干軽くて演奏しやすく、出音もSadowskyらしいドンシャリサウンドだったんですが、ボディ裏面等のザグリ面積が広いせいか、ディンキーボディと相まって鳴りも少し小ぶりな印象を受けました。これはこれで全然アリだとは思うんですが、個人的にはやっぱりしっかり鳴るタイプの方が好きみたいです。
あ、そうそう。ザグリで思い出したんですが、楽器屋さんとお話をしていた際、Moonのギターとベースを製造するPGMの話題になり、そこでちょっと面白いお話を聞くことができました。
PGMにはいくつかポリシーを持っておられるようで、ザグリを極力入れないというのは以前うちの日記でも書いたことがあるんですが、レリック加工は一切受け付けていないという事を知りました。レリック加工とはいわゆるジーンズのヴィンテージ加工みたいなもので、わざと傷つけたり塗装を傷めたりして長い年月を経たように見せる加工のことです。実際に長年使ったことでついた傷はともかく、わざと傷をつけたものは私もあまり好きではないので、PGMがレリック加工を受け付けない気持ちが何となくわかるような気がします。
自分のお気に入りのものが早く家に来ないかな(戻ってこないかな)とわくわくする気持ち、そして手元に(戻って)来た時の嬉しさは、いくつになっても変わらないもんなんだなぁと思います。
(画像:
ガジェット通信より)
この友人のように。
Comment
餅は餅屋にかぎりますと思いつつ読み進めていったときに
思いがけない写真に出くわしたときの衝撃といったら
それはもう
病み上がりの体にはなんとも
答えられないほどの衝撃を
受けうるものでございますl。
ええ
あの写真の機械は
あの本人のものでないために
いまだに欲しがっている
機械のひとつであるとしても
なんかおかしい、なーんかおかしいと思ったんですよ、ええ。
そしたら本人のものじゃないときたもんだ。
そこであたしピーンときたんだ。
ああ、これはきっと霊の仕業だって。 [稲川淳二]